昔の私は、外に出ることがとても苦手でした。
昔の私は、外に出ることがとても苦手でした。
人と関わるのも怖くて、誰かに話しかけられるだけで、どう返していいか分からなくなることもありました。
一人でいる方が落ち着くと思っていたし、外の世界はなんとなく、自分には向いていない場所のように感じていたのです。
そんな私が、今では少しずつ、外に出られるようになってきました。
人と話すことも、ほんの少しずつですが、怖くなくなってきました。
今日は、その変化について書いてみたいと思います。
■大見出し:通う場所ができて、少しずつ変わってきました
今の事業所に通い始めるようになったのは、私にとってとても大きなきっかけでした。
初めて見学に行ったときのことは、今でもよく覚えています。
建物の中は静かで、でもどこかあたたかくて、
スタッフの方の声が落ち着いていて、緊張していた私の心が少しずつほどけていくのを感じました。
とはいえ、最初はやっぱり不安でいっぱいでした。
「自分にできる作業はあるのか」「周りの人とうまくやれるのか」
「ちゃんと通い続けられるのか」――そんな思いで胸がいっぱいでした。
通い始めの数日は、家を出る前に何度もため息をつき、
時間ぎりぎりまで「今日はやっぱり休もうかな」と悩んでいたのを覚えています。
でも、事業所に行くと、スタッフの方があたたかく迎えてくれました。
利用者さんたちも、それぞれのペースで作業に取り組んでいて、無理に話しかけてくる人はいませんでした。
「ここは、がんばらなくてもいい場所かもしれない」
そう思えたことが、私の心を少しずつ動かしていきました。
■大見出し:外に出ると、気づくことが増えました
事業所に通うようになって、家の外に出る時間が増えました。
毎日同じ道を歩いていても、不思議といろいろなことに気づくようになります。
季節の変わり目や、道端の草花。
風の匂いや、空の色。
以前の私は、そういうものにあまり興味が持てなかったし、正直なところ気にしていなかったと思います。
でも、今は「今日は空がきれいだな」と思ったり、
「花が咲いてるな」と足を止めて眺めてみたりすることが増えました。
朝、玄関を出て、「今日も行ってみよう」と思えることが、少し誇らしく感じられるようにもなってきました。
■大見出し:小さなやりとりが、自信になっていきました
人と話すことは、今でも得意とは言えません。
でも、事業所の中で、少しずつ小さなやりとりが増えていく中で、
「話しても大丈夫なんだ」と思えるようになってきました。
たとえば、作業中にスタッフの方から
「この部分、すごく丁寧にやってくれて助かりました」
と言ってもらえたとき。
たったひと言でも、自分の存在が認められたような気がして、とても嬉しかったです。
またある日は、他の利用者さんから
「おはようございます」と挨拶されたとき、思わず返せた自分に驚きました。
それがきっかけで、毎朝自分から挨拶するようになったのですが、
続けていくうちに、それが少し楽しみになっていきました。
誰かに話しかけられることも、前より怖くなくなりました。
「ちゃんと返せなかったらどうしよう」と思うことは今でもありますが、
相手が笑ってくれるだけで「話してよかった」と思えるのです。
■大見出し:一人じゃないという実感
ある日、作業の合間に少し体調が悪くなって、座って休んでいたことがありました。
無理にがんばろうとせず、ただ静かに過ごしていたのですが、
スタッフの方がそっとお茶を持ってきてくれて、
「無理しなくて大丈夫ですよ。今日はゆっくりしていきましょう」
と言ってくれました。
その言葉に、私は思わず泣きそうになりました。
以前の私は、少し具合が悪くなると「迷惑をかけてはいけない」と思い、
その場から離れようとしていました。
でもこの日は、「いてもいい」と思えたのです。
そう思えたことが、私にとってとても大きな安心になりました。
■大見出し:おわりに
今でも、外に出るのが怖い日や、人と話すのが億劫な日もあります。
けれど、「今日も行ってみようかな」と思えるようになったこと。
「ここに来てよかったな」と思える時間があること。
それだけで、私は少しずつ変わってきているように感じます。
がんばらなくてもいい場所があること。
自分のペースを認めてもらえる場所があること。
それが、私の心を少しずつあたためてくれました。
そして、今の私は、
「前よりちょっとだけ、自分を好きになれた気がします」
これからも無理せず、少しずつでも前に進んでいけたらと思います。




